佐野まちあるき
(2023/12/2撮影)


 今回は友人とともに「佐野まちなか散策」という会に参加した。佐野の町中を歩き、藤原秀郷ゆかりの地を見学する催しである。歴史は学生時代大嫌いであったが、神社仏閣の写真を撮る中で少しずつ興味がわいてきた。佐野市観光ボランティアガイドの案内で佐野市の古い歴史を知ることができ、また、普段目にすることのできない品も見学でき非常に良かった。撮影から時間がたってしまいやや記憶があいまいになってしまったが、佐野の町中の風景とともに歴史を味わってもらえればと思う。




集合場所の佐野市役所近くの電話ボックス。
佐野市伝統工芸の天明鋳物でできている。



孫太郎神社。藤原秀郷の子孫にあたる足利家綱が再建した。
家綱は通称孫太郎と称し、「孫太郎神社」と呼ばれるようになったそうだ。



隣接する孫太郎公園。
左下の芝生との境目はカーブしている。
これは鉄道が通っていた跡だそうだ。



町中を歩いていくといろいろ興味深い建物に出会う。
この辺も外国人労働者が多いのかと思う。



古いガソリンスタンド跡。地方でよく見かける存在だ。



立派な蔵である。町中にはまだこのような蔵がいくつか残っている。



古い家屋が残っている。表具店のようだ。



こちらもずいぶんと立派な家だ。
右側1階の鉄格子は、昔銀行であったことを物語る。



こちらはずいぶん懐かしい雰囲気の建物だ。
昔はこのようなお店でテレビを買ったような気がする。



観音寺内にある銅造阿弥陀如来座像。
寛文9年(1669年)3人の天明鋳物師たちの合作である。



大黒天の石碑もあった。



佐野厄よけ大師・惣宗寺の境内にある春日稲荷大明神。
藤原秀郷が平将門降伏の誓願により春日明神の社殿とともに建立し朱雀天皇の勅願を賜った。
昭和61年改修。



惣宗寺(佐野厄よけ大師)山門。
慶長8年(1603年)現在の城山公園よりお寺が移転する際移されたもの。
約十万石の格式を持つ大名の大門といわれている。


 
山門にある2つの彫刻。似ているが足の形が違う。
左が龍で、右は馬か?記憶があいまいになってしまった。



佐野市指定文化財の鐘楼。
鐘の付け根にはホロウという架空の動物がつけられている。
天明鋳物の代表的な名作。
金ぴかの金銅大梵鐘が目立ったところにあり目を引くが、
これはその奥の方にひっそりと佇んでいる。



同じ境内にある佐野東照宮。右が拝殿、左奥が本殿である。
全国四百余社の中、最も優れた建造物と評価されている。県指定重要文化財。



東照宮唐門。惣宗寺本堂への入口に築かれている。
山門は遠くに追いやられた格好だ。



近くにはお土産物屋もある。人気はやっぱりいもフライか。



三日月神社。藤原秀郷公の御内兜に安置してあった守護神を祭っている。
町中にある小さな神社で、入口は狭くうっかりしていると通り過ぎてしまう。
文治2年(1186年)建立、慶長7年(1602年)現在地に移った歴史ある神社である。
赤い提灯は普段はしまっているが、この日のためにわざわざ展示してくれた。



拝殿にはこのような絵が飾られていた。
慶長7年の三日月堂建立のとき奉納されたものか。



拝殿にはこのような祭壇がある。
この奥に小さな祠堂があった。
この祠堂にあの守護神が祭ってある。



これが藤原秀郷公の御内兜に入れていた守護神だ。
手のひらに乗る極めて小さいものだ。
こんな貴重なものを拝見でき感激である。



神社の近くにお茶屋さんがあった。
右の大きな壺にお茶を入れ運んでいたという。



散策後「蔵和紙カフェ カクニ」にて歴史談義。
築130年の蔵を改装したもので、雰囲気が良く珈琲も実にうまかった。



カフェで盛り上がりすっかり遅くなってしまった。
飲み会以外で夜町中を歩くのはしばらくぶりだ。
このような会に参加したのは初めてであったが、実におもしろかった。
町中にある知らない歴史を学び撮影すると、また違った写真が撮れるような気がする。



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